2015年2月9日 中建日報|診断士(補)の情報交換の場に 2014年発足、資格者に加入呼びかけ | プレス情報 | 広島県コンクリート診断士会

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2015年2月9日 中建日報

診断士(補)の情報交換の場に 昨年発足、資格者に加入呼びかけ
中国地区土木鋼構造連絡会 代表 鈴木智郎氏に聞く

2015年2月9日 中建日報 「鋼構造物の維持管理の現場は技術改善テーマの連続」と熱く語るのは、昨年9月に発足した中国地区土木鋼構造連絡会の代表を務める鈴木智郎氏(復建調査設計(株))。連絡会は、(一社)日本鋼構造協会認定の「土木鋼構造診断士」及び「診断士補」保有者を対象とした情報交換会で、中国5県に在籍する資格保有者に対して、強く加入を呼びかけている。
 -設立の経緯は。
 「コンクリート分野では全国組織日本コンクリート診断士会があり、全国各県でも診断士会が相次いで設立されているが、鋼構造物分野では診断士制度はあるものの、診断士会の組織はない。コンクリート診断士と比較して資格保有者が少なく、社会的認知度も低いためと思われるが、インフラ施設の維持管理・補修を行う上でコンクリートとともに極めて重要な分野であることは変わらない。技術の研鑽と若手の育成の必要性を論じる中で、技術情報を伝承するべく連絡会の発足を思い立った。」
 -どのような会にしたいか。
 「中国5県に登録されている診断士・診断士捕は55名。このうち人づてに声をかけることができた広島県内の10名が現在参加している。まだまだ規模的にも正式な診断士会として活動するには力不足で、まずは名簿を作成し、連絡会という形で不定期の研修会・見学会や緊急時の情報交換を行うことを目指している。また、技術をスムーズに若手に継承するため、診断士捕有資格者に上位資格である診断士の取得を目指す刺激も与えられれば。将来的には会自体の診断士会での昇格も目標としたい」
 -鋼構造物診断とコンクリート診断との共通点、相違点は。
 「どちらも維持管理補修に欠くことのできない分野で、最新の先端材料、技術が重要であることは共通している。違いで言えば、私は鋼構造の分野の方が技術改善の余地が大きいと思っている。コンクリート分野は診断士以外にも多くの技術者が関わり、工法にも改良が加えられながら普及してきているが、鋼構造分野では技術が専門分化している傾向があり、技術開発や改善がなされても情報が拡散しにくいからだ。ただ、実際の現場で生み出された技術情報はとても価値が高い。情報交換の場としての連絡会の存在意義も大きいとみている」
 -意気込みと入会希望者へのメッセージは。
 「社会人はいくらカンニングしても良いことが学生時代との大きな違いと言う人がいる。確かに仕事をする上で優秀な人のことはどんどん真似をして良く、頭を下げてでも教われば独自の力だけではできない仕事もできる。自分で勉強するよりも有能な人が誰であるかを知り、まねをする方が早い場合もある。しかし、技術の分野でこの考えが常に通用すると思うのは誤りで、技術の下地である資格を取った上で有能な人に問いかけることで初めて先進的な技術が導き出せることが多い。資格取得がまず出発点、連絡会がその後の研鑽につながる糸口の一つと思ってぜひ入会してほしい」

=鈴木氏の横顔=
 昭和50年に京都大学大学院土木工学科を修了し、旧・日本鋼管(株)に入社。主にプラント・橋梁・港湾関連に従事し、平成13年に復建調査設計(株)へ。技術士、土木構造診断士を有するほか広島県コンクリート診断士会の副会長も務め、共著には『道路管理者のための実践的橋梁維持管理講座』がある。
 趣味は魚釣りとカラオケ。座右の銘は「なんとかなる」。
 昭和25年9月17日生まれの64歳。東京都出身。
 なお、連絡会は名簿をベースとした情報交換がメインで会則等は特になく、会費も不要。「当面は広島県コンクリート診断士会の軒先を借り、私も二足のわらじを履いていく」方針としており、加入登録希望者は、同会のホームページ(http://www.h-cd.jp/)の申込み要領から手続きを行うことができる。

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