2020年8月24日 中建日報 第43回定例会開く 「初期ひび割れ抑制策」など披露 | プレス情報 | 広島県コンクリート診断士会

2020年8月24日 中建日報

広島県コンクリート診断士会 第43回定例会開く 「初期ひび割れ抑制策」など披露

2020年8月24日 中建日報 第43回定例会開く 「初期ひび割れ抑制策」など披露 | 広島県コンクリート診断士会
 広島県コンクリート診断士会(十河茂幸会長)は19日、第43回となる定例会を広島市中区で開き、十河会長が「コンクリートの初期ひび割れ抑制策」と題した特別講演を披露。また、賛助会員2社もコンクリート構造物の効率的な維持補修につながる最新技術について解説した。
 定例会には、同会の会員を中心に約30人が出席した。十河会長(近未来コンクリート研究会)の特別講演は、今年6月の通常総会での披露を予定していたもので、初期ひび割れが発生する主要因である「自己収縮」「乾燥収縮」「温度収縮」のメカニズムに着目し、単位水量の低減や収縮の小さい生コンの選択、十分な湿潤養生、外気の影響を少なくするなどの具体的な抑制策を紹介したほか、やむを得ない場合は誘発目地を検討したり、許容ひび割れ幅を設定するなどの実情を踏まえた対策を提言した。
 また、賛助会員として技術紹介の機会を得た計測リサーチコンサルタントの大町正和氏は、コンクリートの現有作用応力推定に活用できる「スリット応力解放法」、微破壊によるコンクリートの内部検査「棒形スキャナ」、ひずみを見える化する「ひずみ可視化デバイス」について、CORE技術研究所の廣河了亨氏は、「自己治癒材料を用いた新たな補修材料」をテーマに漏水量に応じたひび割れ補修材料、無収縮グラウト材料などについて説明した。
 定例会は、会員の技術向上や親睦などを目的に2カ月に一度企画しているもので、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあってこの日が今年2月以来の開催となった。
 十河会長は「今後はコンクリート診断士の保有者だけでなく、取得予定の技術者も定例会に参加できるようにし、出来るだけ多くの人に参加してもらう予定。コンクリート構造物の適切な維持管理に向けて技術の底上げを図っていければ」と話していた。
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